驚いた!
ずーっと勉強し続けるんだろうなと思っていた。
『今、電話いい?』
母親の介護のため自宅を留守にしていた私に、夫からラインメッセージが届いた。
(何か悪いことでもあったんじゃ...)
ビクビクしながら夫に電話をかけると「受かった...」と消え入りそうな声が聞こえた。
すぐには何のことかわからなかった。
8回目ともなると、試験の結果なんてまったく気にしなくなっていたから。
「今日、合格発表の日だったの?」
「そうなんだよ!今年から少し早くなってさ」
”自分大好き”な夫は延々と武勇伝を語る。
合格率が5.8%の試験であったこと。
合格発表を見る直前まで怖くてできなかった答え合わせで、思った以上に正解していたこと。
正しかったに違いない勉強法のこと。
などなど。
そりゃ嬉しいよね。
諦めずにやり遂げたんだから。
マジであなたを尊敬してます❤
会社の方々からも称賛をいただいたらしい。
そんなに難しい試験だったんだね(失礼💦)
ならばあなたの快挙を記録に残しておかなきゃね。
1.1回目の挑戦
53歳、次長職。
俺の出世もここまでだろう(泣)。
59歳になれば役職定年で給料も減らされる。
それまでに転職して生活費を維持したいものだが、さてどうするかな。
15年間人事に携わり、定年退職していく先輩社員たちを見てきた。
彼らの再就職先といえば、中小の同業他社がほとんどだ。
なかなか決まらない人もたくさんいる。
スムーズに再就職するためにも、やはり資格を持っていた方がいいだろう。
2.目指すは社労士
そういえば37歳の時に会社の教育訓練給付制度で、半年間社労士の通信教育を受けたことがあったな。
総務、人事、労務関係の仕事が肌に合っていたから楽しく学べた。
(なんだ、簡単じゃないか。
試験には合格できそうだな。
まあ、急いで受験することもないだろう)
そう思ったものだ。
あの頃はまだ若かったし、気持ちに十分な余裕があったからなあ(自信過剰なだけだろ)。
16年のブランクがあるけど、もう一度勉強しなおしてみるか。
3.勉強法の決定
思い立ったら実行だ。
書店の資格試験コーナーで参考書をめくってみる。
「A予備校」のコマーシャルが目に入った。
このビルにある学校じゃないか。
ちょっとのぞいてみよう。
学校に置いてあるパンフレットを手に取って見てみると、10ヶ月で20万円くらいかかる。
高い・・・
妻に相談したところ、すんなり賛成してくれた。
よかった、小遣い減らされなくて(感謝)
4.資格試験予備校に入学
仕事をしながら、その上父親の介護の手伝いをしながらの通学となると、必然的に平日夜のコースになる。
コース決定に選択の余地はなかった。
このコースの講師はというと、業界での地位は高いようだが、板書と一方的な説明で講義に面白味がない。
気が付けば ZZZ・・・となることしばしば。
受講料を返してくれ!
高級ウナギが食べられたじゃないかあ(涙)
教室で受ける講座のほかに、人気講師のWeb講義も受講したのだが、残念なことにこちらも魅力を感じられない。
それでも10ヶ月間勉強に励んだ。
5.初の社労士資格試験
試験には選択式と択一式がある。
選択式は8科目。
択一式は7科目。
各科目ごとに合格基準点が設けられている。
1科目でも満たないとその時点で不合格だ。
その上、合計得点にも基準点があるから、全科目で基準点が取れても不合格になることがある。
ドキドキの試験結果はというと
選択式の1科目「労働一般」が足切りにあい(汗💧)
択一式も合計得点が基準に満たなかった(大汗💧💧💧)。
ダメダメだ・・・。
まあね。
1回じゃ受かんないでしょ(ポジティブか!)。
いやいやいや!
自己弁護に走っていてはいけない!!
考えが甘かった!!!
反省して次に生かさなければ。
でも、どうすりゃいい?
6.学びその1 年金アドバイザー資格の取得
受験仲間のアドバイスで年金アドバイザーの資格を取得した。
試験は10月。
社労士資格試験を終えて2ヶ月後だった。
この資格は社労士と似ているから、社労士の試験勉強が役に立つ。
参考書1冊の試験勉強で、短期間でも3級に合格できた。
この資格だけで独立することはできないが、社労士資格取得後、年金相談業務に活かせる。
7.学びその2 第一種衛生管理者資格の取得
社員50人以上の職場で必ず取得者が必要となる資格だ。
28歳の時に上司に勧められて取得していた。
社労士の試験科目にも「労働安全衛生法」があるので、知識を持っていたことで勉強がはかどった。
(第2話へつづく)
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